引っ越し時の退去掃除は意味がない?ポイントを押さえた掃除が重要!

引っ越しって荷造りや家具の買い足し、ガス電気水道の解約手続き、郵便物の転送届などなど、沢山やる事があって大変ですよね。

自分自身5回程、引っ越した経験がありますが、毎回、退去時の掃除が面倒でした。

最初の引っ越しでは、退去時の立会いにドキドキしてしまって、きっちり隅々まできれいにしていたのですが、いざ立ち合いになるとあまりチェックされず、敷金が返ってきました。

恥ずかしながら、それに味を占めてしまって、段々やらなっくなってしまったのですが、敷金全て取られてしまったこともあります。

調べたところ、敷金が発生する基準があるようです。

これを知って、ポイントを押さえて掃除したら、引っ越しでバタバタしている中でもスムーズに退去時の掃除ができたかもしれません。

次あるかもしれない引っ越しに備えてまとめてみました。

 

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退去時の掃除は意味がない?

やはり退去時の掃除はほとんどの人が面倒臭いと思う方が多数です。

急な転勤などの計画ができない引っ越しの時は大忙しですよね。

 

率直に言うと、掃除はしないといけませんでした。

 

「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」と「東京ルール」ではこちらが提示されています。

退去時には原状回復が必要となります。借主に義務として課されている「原状回復」
とは、退去の際に、借主の故意・過失や通常の使用方法に反する使用など、借主の
責任によって生じた住宅の損耗やキズ等を復旧することです。その復旧費用は、借
主が負担するのが原則です

出典:https://www.juutakuseisaku.metro.tokyo.lg.jp/

賃貸を借りた側は生活していた中でついてしまった傷など復旧する義務があると提示されているようですね。

 

「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」と「東京ルール」とは何か見ていきましょう。

 

原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(国土交通省)

賃貸を借りる時に敷金を払うことがほとんどで、「引っ越すときに戻ってくるだろう」と思い込んでいることが多いです。

ですが、場合によっては戻ってこなかったり、むしろ追加料金が発生してしまうこともあります。

ひどい場合、裁判沙汰にもなってしまうこともあるため、1998年、国土交通省がガイドラインを発表しています。

発表はしていますが、定義が曖昧な部分も多く、トラブルが増加傾向にあったため、東京都でさらに2004年に東京ルールが作られました。

 

東京賃貸防止条例(東京ルール)

東京賃貸防止条例とは、2004年にできた「東京ルール」とも呼ばれている賃貸を借りる際に宅地建物取引業法者が説明を行う条例のことです。

「退去時の原状回復や入居中の修繕についての基本考え」「借主が負うことになる負担」など、書面を交付して借主に説明を行うのが義務となっています。

この条例は東京都のみの賃貸で適用化されています。

県によって似たような条例はあるので、気になる方は自分の県のルールを確認してみてください。

この条例は賃貸契約の内容や敷金精算方法など、特に規制がなく、賃貸借契約は、法律内であれば自由に内容を決めることができるそうです。

そのため賃貸借契約書は個々によって契約内容が異なるので、トラブルが起こった場合、借主と貸主で話し合い解決ることが基本となっています。

「特約」がある場合、そちらの内容が優先される場合があるので必ず契約書は読んでおくのがおすすめですね。

しかし、契約書に「賃貸人による退去時の清掃は不要」と記されている場合もあり、その際は掃除不要だとは思いますが、そういった明記はほとんど見たことがありません。ほとんどが原状回復が義務付けられたうえで賃貸契約しています。

ルールがしっかりあるように見えてないので曖昧です…必ず入居契約の際は契約書はサッと読んでおいたほうがよさそうですね

国土交通省が定める「原状回復をめぐるトラブルガイドライン」と「東京ルール」の内容の違いは然程ありませんでした。

 

原状回復とは?

原状回復とは、アパートなどの賃貸借契約が終了して退去する際に、入居時の状態に部屋を戻すこと。2020年4月に施行された「改正民法」では、借主(賃借人)が負う『原状回復義務』について、以下の内容が明記された(第621条)。

出典:https://suumo.jp/

「入居時の状態に戻す」というのは、かなりハードルが高い話ですよね。

住み続けていれば、劣化でどうしてもできてしまう汚れや色あせなどもあり、それを元のようには戻せません。

それでは、どこまでが借主負担、どこまでが貸主負担になるのか、原状回復ガイドランと東京ルールをもとに見ていきましょう

 

貸主負担:家具設置による床・カーペットのへこみ、日照・建物構造の欠落によるフローリングの色落ち、畳の変色

借主負担:不注意によるフローリングの色落ち、引っ越し作業でついてしまったひっかき傷、ペットがつけてしまった傷や臭い

ペット可物件の場合、一般原則と別に特約が定められていることが多いです。基本的にはペットがつけてしまった傷などは借主負担となりますが、内容によっては無効とされることもあるそうです。できたら契約前に不動産会社や管理会社に質問して納得してから住むのがおすすめです。

 

壁・天井

貸主負担:日当たりなどの自然現象によりクロスの変色、冷蔵庫やテレビ背面壁の黒ずみ

借主負担:引っ越し作業でついてしまったひっかき傷、結露を放置したことでのカビやシミ、たばこのヤニや臭い

驚いたのは「画鋲の穴は貸主負担」「釘穴、ネジ穴は借主負担」ということ!どちらも壁を傷つける行為ですが違うようです。ただガイドラインは曖昧な所があるので、必ず契約者を必読するのがおすすめです

 

貸主負担:地震で破損したガラス、網戸の張替え

借主負担:落書きなどの故意による汚れ、サッシの汚れやカビ

 

キッチン

貸主負担:冷蔵庫の後部壁面の黒ずみ

借主負担:ガスコンロ周辺のススや油、換気扇

自分自身、ガスコンロ横の壁を不注意で焦がしてしまって落としても落としきれず諦めてしまいました。退去時の立会い時そのままにしてしまったら、敷金ほぼ返ってきませんでした(苦笑)

 

浴室

貸主負担:給湯器の交換

借主負担:浴槽の水垢、カビ除去

 

貸主負担:次の入居者に向けて鍵を取り換える

借主負担:不注意で鍵の紛失や破損

 

住んでいた側の明らかな過失や故意による故障やキズでなけらば、原状回復にかかる費用は住んでいた側は負担しなくていいということですね。

普通に住んでいて自然劣化は貸主負担で、入居してから生活していてできてしまった汚れを掃除することは借主の役目ということです。

全ての汚れや劣化に神経質にならずで良いと分かると一安心しますね。

 

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退去時の掃除はどこまでどの程度やるべき?

退去前の掃除は、原状回復トラブルガイドラインや東京ルールに基づき敷金返金額に影響するということで、掃除することに意味があることがわかりました。

お掃除ポイントを見ていきましょう

退去前のお掃除ポイント

フローリングは溝に沿って掃除機をかけてから拭き掃除を行う。

畳も同じ要領で、畳の目に沿って掃除機で埃を吸い取り、お湯で絞った雑巾で拭き掃除する。

 

壁・天井

素材に注意して掃除を行う。

掃除機でホコリを吸い取り、家庭用中性洗剤を5%程度薄めてた雑巾で拭く。

 

水に濡らした新聞紙で拭くことでたばこのヤニや手垢を落としてくれる。

窓ふき用クレンザーを使う。

 

キッチン

重曹、クエン酸などで水垢を落とす。

換気扇やレンジは洗剤とスポンジで擦り雑巾でふき取る。

キッチン周りは汚れの種類によって、ハイター、クエン酸や重曹を使用することでスムーズに進みます!

 

風呂場

上から下に向かって掃除する。

水垢やカビ、石鹸カスの汚れは市販の洗剤で落とす。

 

引っ越すからと言って急に掃除を行っても、蓄積されてた汚れはなかなか落ちません。

毎日こまめなお掃除が重要なのだとよくわかりますね。

関連記事はこちら

あまり掃除しない場所、でもできたらこまめに掃除をしておいたほうがいい窓のサッシはお掃除記事があるので、よければ一緒に読んでみてください。

バタバタしている時にいざ掃除となると、掃除洗剤で悩んでしまうこともあります。

そういう時におすすめ掃除グッズも紹介したいと思います。

 

退去時おすすめ掃除グッズ

 

出典:https://www.gekiochikun.jp/

激落ちくんシリーズ

水だけで汚れを落とすことができる激落ちくんは、引っ越し時の頼もしい味方です。

何かと忙しい引っ越し時、洗剤など使わずすぐに水で落とせるのはありがたいですよね。

スポンジだけではなく「ウイルス除去」や「カビシリーズ」など洗剤スプレーも出しているので併用して使用するのもおすすめです。

 

 

ウタマロクリーナー

お肌に優しい中性洗剤で、キッチン、お風呂、窓など色々な所で使えます。

頑固な汚れに強い洗剤です。

 

重曹やクエン酸も必須ですが、それプラスで激落ちくんやウタマロなど万能洗剤を使用すると、汚れが落ちる速度が上がりお掃除も早く終わりそうですね。

 

不用品は賢く処分!

家電など不用品が出てきてしまいます。

そういった時はただ捨てるだけだとお金がさらにかかってしまうこともあるので、賢く処分することが大切です。

 

リサイクルショップの利用

冷蔵庫やテレビなど家電製品は法律上、処分にお金がかかってしまいます。

リサイクルで買い取ってもらえれば処分代はかからずに済むので、すぐに処分を考えるのではなく、リサイクルショップに持ち込むのもいいと思います。

最近では持ち込まなくても、家に来てくれて買取査定を行ってくれるショップも多いです。

複数のショップで見積依頼をすることもおすすめです。

家電製品はショップによって「〇年前製造品まで」と規定が決まっていることが多く買取不可も多いので、新しく家電を買い替える方は、家電屋で処理代分、商品を値下げしてもらうなど交渉するほうがお得な場合があります。

引越の時は、よくリサイクルショップの方に家まで来てもらって買取査定を行ってもらいました!

メルカリなどフリーマーケットの利用

リサイクルショップで査定が難しい物や、先ほどの説明の中でルールが決まっていて買取不可だけど、まだまだ使える用品は自分で売ってしまうほうがお得です。

 

フリーマーケットの場合、自分で商品登録をいして販売するのでそれが手間に感じてしまうのがデメリットですね…。でもできたら、売れる物は売ってしまって現金化してしまったほうが得だと思うので、時間があれば頑張りたいところ!

知人に譲る

知人であれば気兼ねなく譲ることができるのでスムーズにこちらの引っ越し準備ができるます。

一人暮らしを始めるなどほしい方がいれば渡してしまうのもいいですね。

 

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敷金なし物件はどこまで掃除するべき?

敷金は、借主が部屋を汚したり、損傷させたりしたときに修繕費用として充てるために、貸主が事前に預かるお金です。賃貸物件の多くは契約時に敷金の支払いが必要です。敷金を預かっておくことで、家賃の滞納リスクの担保にもなります。

出典:https://www.homes.co.jp/

一般的に契約時、敷金を支払っている場合、住んでいた中で汚してしまった掃除ができていれば、それ以上は払う事はなく、むしろ敷金分が返ってくる可能性があります。

しかし、「敷金礼金0」物件だと、もともと敷金を払っていません。

そういった場合、特約として「実費負担」としている場合があるので注意です。

ガイドランに沿って借主負担の条件に合ってしまったら支払うのは仕方ありませんが、何も汚さずきれいに使っていたにも関わらず「実費負担」請求される可能性もあるので特約はしっかり読んだほうがいいですね。

契約時かからなくて済む分、退去時に支払う可能性があることです。

敷金を支払っていない場合は、支払っている場合よりも入念に掃除はしたほうがよさそうですね。

 

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退去時に掃除が間に合わない!

急な引っ越しで退去時の掃除が間に合わない場合、掃除しないままにしてしまうと、立ち合いの際に高額なハウスクリーニング代を請求されてしまうこともあります。

知人に頼めるようなら頼んで手伝ってもらうことも必要ですが、掃除のプロであるハウスクリーニングを利用してしまうほうがおすすめです。

 

ダスキン

サカイ引越センターと提携会社なので、退去前清掃込みの引っ越しコースが存在します。

引っ越しの打ち合わせの際にスムーズにお願いすることができますね。

 

お掃除本舗

ネット上に大まかな料金設定が記載されているので、ある程度、自分で料金を把握することができます

 

引っ越し業者とハウスクリーニング別々で頼むのが手間になる方であれば、引っ越し業者がオプションで退去前清掃を行ってくれるサービスがあるので、そちらを利用するのもおすすめです。

 

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まとめ

今回、退去時の掃除が意味があることがわかりました。

なぜなら国土交通省が定めた「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」東京都が定めた「東京賃貸防止条例」により、引っ越す借主は「原状回復」が義務付けられているからです。

ただこのルールは曖昧な部分が多く、賃貸借契約書は個々によって契約内容が異なるので、必ず一度、契約書に目を通すことをおすすめします。

契約時の「敷金礼金0円」は、特約として「実費負担」の可能性もあります。

耳に胼胝ができでしまうかもしれませんが、必ず契約書は一度読むことがおすすめです。

原状回復といっても、全て入居時の状態に戻すという訳ではなく、借主は生活していく中でついてしまった汚れなどを掃除して、できるだけ元の状態に戻すことが大切でした。

貸主は自然劣化による汚れなどを負担しなくてはいけません。

全部をきっちりかっちり掃除するのではなく、掃除するポイントを押さえる事で、忙しい引っ越し時にできるだけ短く掃除することが可能です。

急な引っ越しでどうしても退去時の掃除ができない場合、ハウスクリーニングが引っ越し業者がオプションで退去前清掃を行ってくれる業者があるのでお願いするといいでしょう。

改めて調べてみて、「あの時もう少しあそこの掃除ができていれば」と後悔しています。

今度の引っ越しはポイントを押さえた掃除をして、気持ちよく引っ越しできるように備えます。

 

 

 

 

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